今年1月MediaPad M5にアップデートが届き、セキュリティパッチが更新された。どうもアップデートは年一らしい。
Android 8からずっと上書きアップデートして使ってきて支障がなかったものの、今回のアップデートでは「スリープから復帰しても画面が暗いまま」「復帰してから画面点灯までにラグがある」などなど使いにくくなってきた。Android 8→Android 9のアップデートからTitanium Backupが強制終了するようになってしまったのも、何気に不便だった。
単にHuawei Backupでシステムとアプリのバックアップを取って、ファクトリーリセットして再構築すれば支障はなくなるとは思うものの、今回はEMUIに別れを告げ、Openkirinをインストールすることにした。(※ BootloaderがアンロックしてあるHuaweiの端末でしか以下の作業はできません。)
Openkirinを簡単に説明すると、Android 8から実装された機能を使って、Kirinを搭載したHuawei製の端末でkernelはそのままでシステムだけ他のものに変えてしまうもの。system.img(対応する全機種同じものを使う)を焼くだけでAOSPやOmniROM、Resurrection、LineageOSなどが使えるようになる。
作業の流れは、
- Android上で画面ロックのパスワードやPINなどを無効にする
- eRecoveryでシステムを素に戻す(TWRPやMagiskを使っているとうまく行かない)
- Recovery(もしくはeRecovery)でFactory Resetを行い、ユーザー領域を消す ←これ重要!やらないとOpenkirinが起動しない
- BootloaderでOpenkirinからダウンロードした好みのsystem.imgを焼く
Root化する場合は、この後、
- BootloaderでTWRPを焼く
- TWRPを起動して、Magiskをインストール
- TWRPからRecoveryにReboot(これが重要。ここで普通にシステムにリブートすると、rootなしのシステムがデフォルトとなり、rootありのシステムはリカバリーモードで起動したときだけ立ち上がるようになってしまう。ここでTWRPからリカバリーにリブートすると、rootありのシステムが常に立ち上がるようになる。しくじった場合はこのセクションをはじめからやり直せばいいだけ)
以上。この順序でやらないと、恐らくド壺にはまると思う… ちなみに僕が今回使ったのはAOSP 10 Preview 2。
今回はAOSP 10を入れてみて、画面も操作もPixel 3と同じになり、使い勝手はかなりいい。EMUIが入っていない分、余計なRAMを消費せず、サクサク感が増したと思う。指紋によるスリープからの復帰も以前のように瞬時に戻った。
良いこと尽くめかと言えば、いくつかダウンサイドもある。
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- 付属ケースの蓋を閉じてもスリープにならない (以前からの問題で、スマホでは問題にならないので、恐らくOpenkirin側で対応するつもりがないんだと思う)
- デバイスを探すで機種がMate 10 Proとして認識される
- キッズモードというアプリが削除できない (/productにあるが、ここは読み取り専用のEROFSでマウントされている…)→ MagiskのSystemless Hostsを有効にしてできる /data/adb/modules/hosts/systemに product/app/HwKidsModeというフォルダを作り、ダミーのHwKidsMode.apkを入れておくことで、ドロワーに表示させないようには出来た
- LTEの電波強度が常にアンテナ1で表示される(電波強度がシステムから取得できないらしい)
僕にとってこれらはマイナーな問題なので、逆にAOSP 10の使いやすさと完成度の高さに驚いた。
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